この記事では次の内容についてお伝えしていきます。
- カメラの位置に関するプロンプト
- カメラの解像度に関するプロンプト
Midjourneyでズームやパノラマにするカメラの位置に関するプロンプト
※本記事は高品質な画像を多く含むため、パソコンで閲覧することをおすすめします(スマホの場合、スクロールに画像の読み込みが追い付かない可能性があります)
まずは、MidjourneyでAI画像生成をする際に、必要不可欠となるズームやパノラマなど「カメラの位置」や「カメラの距離」に関するプロンプトについて詳しく解説していきます。
Midjourneyには、実際の一眼レフカメラなどと同じような「カメラ機能を調整」したり「カメラ機能を設定」するというプロンプトが存在します。つまり、カメラの設定等をプロンプトに入力することで、きめ細かいディテールにこだわったAI画像生成が実現します。
実際に生成した画像と一緒に、カメラの距離に関するプロンプトについて学習していきましょう。
被写体の目線や雰囲気を出すアングル
アイ・レベル・ショット(Eye Level Shot)
アイ・レベル・ショットとは、被写体の目線と同じ高さからの撮影手法です。
※画像の下にある英数字は実際の生成プロンプトになります(以下、共通)
プロンプトに【eye level shot】と入力することで、被写体の目線の高さでカメラを設定してくれます。イラストにしたい方は【–niji 6】というプロンプトを追加することで、「にじジャーニーV6モデル」を使用してイラストのタッチに仕上げてくれます。
- 視聴者/観察者に親近感を与える
- 自然な遠近感が得られる
- 被写体との対等な関係性を表現できる
- ドキュメンタリーやポートレート撮影でよく使用される
にじジャーニーV6モデルとは、Midjourneyで使用することができる「イラストに特化」したプロンプトになります。V6モデルは2024年1月30日にV5のアップデート版として公式にリリースされました。
オーバー・ザ・ショルダー・ショット(Over The Shoulder Shot)
オーバー・ザ・ショルダー・ショットとは、被写体の肩ごし(またはある人物の肩ごし)から撮影する手法です。
プロンプトに【over the shoulder shot】と入力することで、被写体の肩ごしや別の被写体からの肩ごしから撮影した感じにカメラを設定してくれます。
- 観察者を会話や場面に自然に参加させる感覚を生む
- 2人以上の登場人物間の関係性を視覚的に表現
- 対話シーンに深みと立体感を与える
- 視聴者の視点を自然に誘導する
被写体を見下ろすアングル
ハイ・アングル・ショット(High Angle Shot)
ハイ・アングル・ショットとは、被写体を上から見下ろすような撮影手法になります。
プロンプトに【high angle shot】と入力することで、被写体を上から見下ろした感じでカメラを設定してくれます。
(心理的効果)
- 被写体を小さく、か弱く見せる
- 無力さや脆弱性を強調
- 孤立感や疎外感を表現
- 時として圧迫感や威圧感を演出
(視覚的効果)
- 空間の広がりを表現できる
- 被写体の周囲の環境を包括的に見せる
- 立体感と奥行きを強調
- 群衆やパターンを効果的に描写
オーバーヘッド・ショット(Overhead Shot)
オーバーヘッド・ショットとは、被写体を真上(90度上から)から見下ろすような撮影手法になります。
プロンプトに【overhead shot】と入力することで、被写体を真上から見下ろした感じでカメラを設定してくれます。
(視覚的効果)
- 完全な俯瞰視点を提供
- 二次元的な平面構図を作り出す
- パターンや対称性を強調
- 空間配置を明確に示す
(表現上の特徴)
- 客観的な観察者の視点を表現
- 状況の全体像を一望できる
- 抽象的な視覚効果を生み出せる
- 神の視点(God’s Eye View)的な印象
バーズ・アイ・ショット(Bird’s Eye Shot)
バーズ・アイ・ショットとは、極めて高い位置から被写体を中心に見下ろすような撮影手法になります。鳥の目線から見下ろすような視点から「鳥瞰図(ちょうかんず)」とも言われます。空の上から広大な範囲を描写する際に活用することが出来る(ドローン要らずの)便利なプロンプトになります。
プロンプトに【bird’s eye shot】と入力することで、被写体を鳥の目線から見下ろした感じでカメラを(ドローンのように空から空撮した様子に)設定してくれます。
(視覚的特徴)
- 極端な俯瞰視点を提供
- 広大な範囲を一度に収める
- 地形や街並みのパターンを強調
- ミニチュア効果を生み出すことも可能
(表現効果)
- 壮大さや規模の表現
- 人間の小ささの強調
- 空間関係の明確な提示
- 全体像の把握を容易にする
【bird’s eye shot】がプロンプトとしてイマイチ上手く機能しない場合は【birdeye view】というプロンプトを使用してみると、また異なった感じの鳥瞰図に仕上がりますのでお試しあれ。
被写体を見上げるアングル
ロー・アングル・ショット(Low Angle Shot)
ロー・アングル・ショットとは、被写体を下から見上げるような撮影手法になります。カメラが被写体より低い位置に設定されるため、人物などの場合は威厳や風格を演出する時に活用できます。
プロンプトに【low angle shot】と入力することで、被写体を下から見上げた感じでカメラを設定してくれます。
(心理的効果)
- 被写体を大きく、強く見せる
- 力強さや威厳を強調
- 支配力や権威の表現
- 圧倒的な存在感の演出
(視覚的効果)
- 被写体の高さや大きさを強調
- 空や建物の高さを強調
- ダイナミックな構図を作り出す
- 被写体に英雄的な印象を与える
ワームズ・アイ・ビュー(Worm’s Eye View)
ワームズ・アイ・ビューとは、被写体を地面スレスレな下から見上げるような撮影手法になります。ローアングルとしては最も極端な下からのカメラ位置になります。文字通りムシの目線という感じで被写体を撮影します。
プロンプトに【worm’s eye view】と入力することで、被写体を極端な下から見上げた感じでカメラを設定してくれます。もし下からの角度が弱かったり、思った感じにならない時には以下のようなプロンプトを追加して、さらに下からのアングルを指示として「強調」してみましょう。
先ほどまでのプロンプトに加えて【from below】という下からのアングル指示を出すことでより、効果が強調された画像の生成が可能になりますので、お試しください。
(視覚的効果)
- 被写体を極端に大きく見せる
- 垂直性を劇的に強調
- 圧倒的な迫力を生む
- 空間の歪みを意図的に利用
(心理的効果)
- 絶対的な力や支配力の表現
- 圧倒的な存在感の演出
- 畏怖や畏敬の念を引き出す
- 非日常的な視点による違和感の創出
被写体の左右からのアングル
レフト・サイド・ショット(Left Side Shot)
レフト・サイド・ショットとは、被写体の左側(左側面)から撮影する手法になります。プロフィール写真として活用するにはピッタリのカメラアングルになります。
プロンプトに【left side shot】と入力することで、被写体の左側に立って撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(視覚的特徴)
- 被写体の左側面の立体感を強調
- シルエットやラインの明確な表現
- 奥行きのある構図の創出
- 横顔の特徴を際立たせる
(表現効果)
- 内面性や思考の表現
- 方向性や動きの暗示
- 緊張感や距離感の演出
- プロフィール的な美しさの強調
ライト・サイド・ショット(Right Side Shot)
ライト・サイド・ショットとは、被写体の右側(右側面)から撮影する手法になります。こちらもプロフィール写真として活用するにはピッタリのカメラアングルになります。
プロンプトに【right side shot】と入力することで、被写体の右側に立って撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(視覚的特徴)
- 被写体の右側面の立体感を強調
- 輪郭やフォルムの明確な表現
- 右から左への視線の流れを作る
- 右側からの光の当たり方を活かす
(表現効果)
- 物語の進行方向の示唆
- 心理的な動きの表現
- 空間の広がりの演出
- 異なる視点からの観察
ダッチ・アングル(Dutch Angle)
ダッチ・アングルとは、カメラを意図的に傾けて撮影する手法になります。水平線が傾いたような不安定な構図を描写したいときに使用したりします。通常の水平アングルとは異なり、被写体や背景全体を斜めに見せるのが特徴で、異常な状況や感情を表現するときにおすすめです。
プロンプトに【dutch angle】と入力することで、画面全体を傾けて撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(心理的特徴)
- 不安感や混乱の表現
- 精神的な不安定さの演出
- 緊張感の醸成
- 現実との乖離感の表現
(視覚的効果)
- 通常の視覚体験からの逸脱
- ダイナミックな構図の創出
- 従来の構図規則からの解放
- 視覚的インパクトの強調
被写体の前後からのアングル
フロント・ビュー(Front View)
フロント・ビューとは、被写体を正面から撮影する最も基本的な手法になります。
プロンプトに【front view】と入力することで、被写体を正面から撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(表現効果)
- 正直さや誠実さの表現
- 直接的なコミュニケーション
- 公式性や形式性の強調
- 客観的な描写
(視覚的効果)
- 対称性の強調
- 直接的な印象の伝達
- 正面からの詳細な描写
- クリアな情報伝達
バック・ビュー(Back View)
バック・ビューとは、被写体を後ろから撮影する基本的な手法になります。間接的な表現や被写体を後ろから撮影したいときに使用します。
プロンプトに【back view】と入力することで、被写体を背後から撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(心理的効果)
- 神秘性の演出
- 孤独感や内省の表現
- 期待感や展望の暗示
- 距離感や隔たりの表現
(視覚的効果)
- 後ろ姿のシルエットの強調
- 奥行きのある空間表現
- 被写体の向かう方向性の表現
- 背面のテクスチャーや形状の描写
被写体との距離を近づける
エクストリーム・クローズアップ(Extreme Close-Up)
エクストリーム・クローズアップとは、被写体の極めて細部を接写する撮影手法になります。通常見えない細部や質感を強調したりする「マクロ撮影」とも呼ばれる超接写技法です。
プロンプトに【extreme close-up】と入力することで、被写体を背後から撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(表現効果)
- 親密さの演出
- 強い感情の表現
- 緊張感の醸成
- 新しい視点の提供
(視覚的効果)
- 微細な詳細の可視化
- テクスチャーの強調
- 抽象的な表現の創出
- 通常見えない世界の表現
クローズアップ(Close-Up)
クローズアップとは、被写体を接写する撮影手法になります。被写体の様子や表情を強調するときに使用します。
プロンプトに【close-up】と入力することで、被写体を背後から撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(表現効果)
- 親密感の創出
- 感情表現の強化
- 重要性の強調
- 集中力の誘導
(視覚的効果)
- 被写体の詳細な表現
- 表情やテクスチャーの強調
- 背景のぼかし
- 注目ポイントの明確化
被写体との距離を遠ざける
フル・ショット(Full Shot)
フル・ショットとは、被写体の全身を撮影する手法になります。人物や物体の全体像を捉えつつ周囲の環境(風景)も画角に収めることができます。
プロンプトに【full shot】と入力することで、被写体全体を撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(表現効果)
- 全体的な印象の伝達
- キャラクター性の表現
- 環境との調和
- 状況や文脈の説明
(視覚的効果)
- 被写体の全体像の把握
- プロポーションの表現
- 空間との関係性の表現
- 動きや姿勢の表現
エクストリーム・ロング・ショット(Extreme Long Shot)
エクストリーム・ロング・ショットとは、被写体が小さくなるくらい遠方から全体を撮影する手法になります。広大な背景や風景、またはスケール感を演出するときに使用します。なおこの時に、プロンプトでは一番手前(最初の)プロンプトが優先されるため、環境や背景を先頭に入力するか、inなどを使用して被写体のプロンプトにくっつけて使用すると全景描写が上手くいくと思います。
プロンプトに【extreme long shot】と入力することで、非常に広大な範囲を遠方から撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(表現効果)
- 人間の小ささの表現
- 自然の壮大さの強調
- 孤独感や隔絶感の演出
- 壮大な物語性の創出
(視覚的効果)
- 極めて広大な空間表現
- 被写体の相対的な小ささの強調
- 圧倒的なスケール感の表現
- 環境の壮大さの描写
ロング・ショット(Long Shot)
ロング・ショットとは、広い範囲から全体を撮影する手法になります。被写体はもちろん周囲の環境や背景も含めた広角的なイメージの描写に向いています。以下のプロンプトでは背景をより広範囲で描写するためアスペクト比率を16:9【–ar 16:9】としています。
プロンプトに【long shot】と入力することで、広い範囲から全体を撮影した感じでカメラを設定してくれます。
(表現効果)
- 状況説明
- 場所性の確立
- 孤独感や壮大さの演出
- 物語の文脈設定
(視覚的効果)
- 広大な空間表現
- 環境との関係性の描写
- スケール感の表現
- 全体的な雰囲気の伝達
ワイド・ショット(Wide Shot)
ワイド・ショットとは、広角レンズを使用した広い視野を撮影する手法になります。以下のプロンプトでは背景をより広範囲で描写するためアスペクト比率を16:9【–ar 16:9】としています。
プロンプトに【wide shot】と入力することで、広い視野で撮影したような感じでカメラを設定してくれます。
上記のプロンプトで、場所(森林の中)を先頭のプロンプトに加えたことで大きく影響を受けて、より広角で広い視野に描写に変更が加わりました。
(表現効果)
- 状況の文脈化
- 空間の広がりの表現
- 環境との調和
- 複数の要素の同時表現
(視覚的効果)
- 広い空間の包括的な表現
- 奥行きのある構図の創出
- 環境との関係性の強調
- 開放感の演出
Midjourneyで粗めや繊細にするカメラの解像度に関するプロンプト
ここからは、Midjourneyで生成する画像を粗くしたり繊細にしたりする「カメラの解像度」に関するプロンプトについて詳しく解説していきます。
生成した画像の用途によって、画像を粗くしたりきめ細かい綺麗な写真の生成にしたりと、画像ごとで求める解像度は変わってくると思います。Midjourneyでは、プロンプトとして入力することで画像の解像度も調整することができるので、細かいニーズに対応したAI画像生成が実現します。
ハイ・ディテール(High-Detail)
ハイ・ディテールとは、被写体を接写する撮影手法になります。被写体の様子や表情を強調するときに使用します。
プロンプトに【high-detail】と解像度を上げたいプロンプトの前に入力することで、被写体の細部まで鮮明に描写できる高解像度に設定してくれます。(例)high-detail xxxx xxxx(xxxxの部分に高精細の解像度にしたい被写体を入力)
さらに高精細にしたい(生成された解像度に納得できない)場合、プロンプトに【HD quality】というプロンプトを入力することでさらにハイビジョン画質にまで解像度を上げてくれるのでおすすめです。
(技術的効果)
- 高解像度での撮影
- シャープネスの強調
- 精密なフォーカス
- 豊かな階調表現
(視覚的効果)
- 極めて鮮明な描写
- 微細なテクスチャーの表現
- 精密な色調の再現
- 繊細なグラデーションの表現
マクロ(Macro)
マクロとは、極めて被写体に近づいて接写する撮影手法になります。被写体の細部まで拡大したいときに使用します。
フォーカス機能と1:1以上の撮影倍率に調整するマクロ機能を使用することで、よりきめ細やかな質感まで伝わるような繊細な画像生成を実現します。
さらに上記のプロンプトに【soft forcus】を加えて、柔らかい接写に仕上げてみました。
さらに上記のプロンプトに「明るくて刺激的な色(vibrant color)」、「高性能カメラの使用(Created using: high resolution camera)」、「ポートレートレンズの使用(portrait lens)」、「映画っぽい照明(cinematic lighting)」、「繊細な詳細(delicate details)」などのプロンプトも一気に入力してみました。
また、上記のプロンプトにさらに【–ar 2:3】というアスペクト比率を変えることで、より描写に鋭さが出ました。
(技術的特徴)
- 極めて浅い被写界深度
- 高倍率での撮影
- 精密なフォーカシング
- 特殊な照明技術の必要性
(視覚的効果)
- 肉眼では見えない詳細の可視化
- 微細な構造の強調
- 抽象的な表現の創出
- テクスチャーの劇的な表現
【Midjourneyの使い方】カメラの距離感や解像度のプロンプト
今回は、以下の内容についてお伝えしてきました。
- カメラの位置に関するプロンプト
- カメラの解像度に関するプロンプト
ここまでカメラの位置や解像度に関する、Midjourneyのプロンプトについて解説してきましたが、この2つのトピックだけでも、相当量の情報ボリュームがあったと思います。
そのため、当ページをブックマークなどして、必要な時に見返したりできるようにすることがおすすめです。
引き続き当メディアでも、Midjourneyに関するプロンプトについては更新をしていきますので、定期的に確認をしていただくことで、新しいプロンプトや面白いプロンプトに出会えるかもしれませんよ。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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