日経平均株価4万円突破の理由!上がる株価と下がる景気のワケ?

日経平均株価4万円突破の理由!上がる株価と下がる景気のワケ?
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日経平均株価が34年ぶりの最高値4万円を突破しました。先週1日金曜日は4万円まであと10円のところまで迫っての取引時間を迎えることとなりましたが、週明けは市場が開くとあっという間に節目となる大台に突入していきました。

投資家をはじめとする資本家にとっては大いに歓迎されるべき「好景気」と言える状況でしょう。しかし、一方で肝心の国内景気においては、それとはまったくの逆行状態が新型コロナ以降続いています。これはいったいどうしてなのでしょうか?

そこで今回は、

・日経平均株価4万円突破の理由!

・上がる株価と下がる景気のワケ?

主にこちらの内容について解説していきたいと思います。

目次

日経平均株価4万円突破の理由!

週明け3月4日の東京株式市場では、バブル期以来の34年ぶり(1990年以来)に「日経平均株価4万円を突破」しました。また、同時に米国ニューヨーク市場でも、ハイテク関連の銘柄が多いナスダックの株価指数が2日連続で過去最高値を更新しました。

日本の株式市場でも、米国同様に半導体関連銘柄への強い買い注文が入っており、ハイテク銘柄を支えるハードウェアの供給元と言える、半導体関連企業は日本政府も肝いりで手厚い支援を行っている背景があります。

また、投資の神様と言われる米国バークシャー・ハサウェイを率いるウォーレン・バフェット氏はすでに日本株で3桁の収益を挙げていることがわかっています。同社は日本の商社株保有の事実を初めて公開する直前の’20年8月28日の終値と最近の収益率(配当金含む)を比較報道しました。

投資会社バークシャー・ハサウェイが伝えた金融情報ファクトセットの資料によると、同社の収益率は円基準で少なくとも伊藤忠商事で185%、多くて丸紅402%に達するとされています。これは、同期間における米国S&P500の収益率53%を大きく上回る収益率と言えます。

また、同氏が’20年8月末に公表した5%ほどの日本5大商社株の保有率が、直近では9%ほどに保有率を引き上げたと公表したことから世界中の投資資金が日本株や、特定の銘柄に集中している様子も各報道から伺えます。

また、この1年間における急激な円安による為替変動(対ドルベース)も外国人投資家が日本株を割安として、資金を投下している理由の一つとして挙げられるでしょう。

すでに今年に入ってからの上昇幅は6500円を突破しており、急激な上昇への警戒感が高まっています。

個別ごとの要因を解説した記事はこちら

上がる株価と下がる景気のワケ?

日経平均株価4万円が最高値を更新していく一方で、日本の景気はどんどんと最低を更新していってる様子が伺えます。これは、実際の生活している私たち国民が肌身を通じて一番感じていることではないしょうか?山本太郎議員の国会質問(’23年11月28日)では、すでに日本の貧困率は15.4%と6.5人に1人が貧乏というデータが公表されています。

それでは、なぜこれほどまでに株価と景気は逆行しているのでしょうか?

わかりやすくいくつかの要因を以下にまとめてみます。

日経平均株価上昇の要因

  • 投資家の期待
    国内外の投資家(資本家)がバフェット氏をはじめとする機関投資家や大口投資家に続いて日本の株式市場に参入していること。いまの日本株が将来において割安だと判断していること。
  • 為替の影響(円安)
    ドルベースにおいて’22年2月頃からの急激な円安によってそれまで以上に同じ資金量でも多くの株式を取得できる為替の恩恵があること。

日本の景気悪化の要因

  • 経済成長の鈍化
    国内消費の低迷や人口減少に伴い実体経済の成長が停滞していること。
  • 物価の高騰
    円安に伴う海外輸入品の高騰(資材や飼料など)が数%ではなく数十%もの上げ幅を見せ、それが一向に元の値段に戻っていないこと。
  • 原油の高騰
    原油の高騰:ロシア・ウクライナの戦争以降続いている原油価格の上昇によるガソリンや灯油などの原油製品の高騰が起こり、それが依然として高止まりしていること。
  • 大企業と零細企業の格差
    一部の大企業(上場企業含む)やトヨタ自動車をはじめとする輸出関連企業は内部留保を含め過去最高益など、すこぶる業績好調とするなか、国内企業の99.7%を締める中小零細企業では、消費者共々に苦しい経営状況となっていること。

以上、これらの各要因が複雑に絡み合い、日本経済全体の景気は下がる一方で、日経平均株価は異なる動きを見せています。

しかし、日経平均株価がどれだけ上がろうと、多くの国民には無関係なのは事実です。日経平均株価が上がって歓喜する国民は少なく、悲鳴を上げている国民の方が断然多いのが実態と言えるでしょう。

資本家とそうでない国民との経済格差大国日本の進む道とは

今回は、日経平均株価4万円突破の理由と、上がる株価と下がる景気のワケについて解説してきました。

株式市場に投資をしている投資家、または上場企業に出資をしている資本家たちにとってはいまの日経平均株価の株高はまさに歓喜といえる状況が続いていることでしょう。

しかしながら、多くの国民は疲弊し、いまやバブル当時の経済大国日本の面影は影を潜め、国民の6.5人が貧乏であり、聞いた話だとシングルマザー世帯の8割以上が貧困を感じているとのことです。これは、失われた30年とされてきた時代の中で政治のかじ取りが大きく航路を外れていたと指摘されても仕方のないことだと感じます。

資本家とそうでない国民との経済格差がますます拡がる「経済格差大国日本」とならないためにも、進むべき道を正す必要がいまの日本と国民にはあるのではないでしょうか。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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沼主

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