合同会社ネオリバースが運営していた腕時計シェアリングサービス「トケマッチ」は、高級腕時計を所有者らから預かって、ユーザーへシェア(有償で貸し付ける)するというサービスを提供していましたが、突如として、同社の解散(=トケマッチサービスの終了)を発表しました。
トケマッチに貸付した所有者らに、腕時計が返却されていないことから、警視庁は元同社の代表者である、福原敬済容疑者を「業務上横領」の容疑で全国に指名手配しました。にしても、なぜこれほどまでに多くの被害者(被害額)が出るまでに至ったのでしょうか。
そこで今回は、
・福原敬済が運営した「トケマッチ」錬金術の仕組み
・福原敬済が運営した「トケマッチ」の被害状況について
主にこちらの内容について徹底解説していきたいと思います。
福原敬済が運営した「トケマッチ」錬金術の仕組み
さっそくですが、福原敬済容疑者が代表を務めていた合同会社ネオリバースが運営する高級腕時計シェアリングサービス「トケマッチ」の錬金術の仕組みについて詳しく解説していきます。
高級腕時計「トケマッチ」とは、全国の高級腕時計を所有するオーナーがそれらをトケマッチへと貸与することで、トケマッチから毎月一定額の「預託料」が支払われます。トケマッチはこれらの高級腕時計を一般ユーザーへ有償で貸し出すことで、売上利益を生み出してそれが、オーナーへと分配されるというビジネスモデルのことです。
高級腕時計を所有するオーナーにとって、持っているだけでは利益を生まない腕時計が、トケマッチのサービスを利用することにより「不労収入」を得ることができるという錬金術に化けるわけです。
具体的なオーナーへの賃料は、貸し付ける時計の「評価額」に対して年間10%-20%という高利回りで設定されます。この高利回りこそ、投資家にとってはとても魅力的だったことが、利用者(=被害者)を増長した最大の理由でしょう。
投資商品として考えれば、かなりのリターン(収益率)だったことから、一部のオーナーには、投資目的でローンを組んで高級腕時計を購入してトケマッチに貸与するという利用者もいたという情報もあります。
もし、トケマッチが本当に事業として成り立っていたのなら、相当優秀なビジネスモデルだったと言えるでしょうね。オーナの方々も、まさか「チャンスがピンチに変わる」なんて夢にも思っていなかったと思います。
福原敬済が運営した「トケマッチ」の被害状況について
24年1月31日に小湊敬済(同一人物)こと、福原敬済が代表を務める合同会社ネオリバースが運営する高級腕時計シェアリングサービス「トケマッチ」は「合同会社ネオリバースの解散とトケマッチのサービス終了」を突然、自社ホームページで発表しました。
福原敬済容疑者は、オーナーから預かったロレックス1本を大阪府内の古物商で65万円で無断売却した業務上横領の疑いで警視庁に指名手配されており、その後の調べではすでに福原敬済容疑者は、1月下旬には成田空港から中東のドバイへ向けて出国していたことが新たな事実としてわかっています。
これらのスムーズな逃亡劇からも、協力者が複数人いて、かなり前から計画的に動いていた様子が伺えますよね。かなり狡猾な手口だと感じます。
3月に突入しても依然として、オーナーから貸与している高級腕時計が未返却の状態が続いており、報道によると被害総額は8億円超との発表もありますが、被害者の会のまとめによると返却されていない腕時計は少なくとも866本あり、それらの被害総額は推定18億2000万円にも上るらしく、巨額な詐欺被害への発展の可能性も出てきました。
3月5日の時点では、大阪や東京など全国13都道府県で少なくとも44件の被害届が受理されたとのことですから、まだまだ被害届を提出していないオーナーが潜在的にいると考えられますね。
警視庁は福原敬済容疑者に対して国際手配の手続きを進める方針
今回は、福原敬済が運営した「トケマッチ」錬金術の仕組みと、福原敬済が運営した「トケマッチ」の被害状況について徹底解説してきました。
警視庁は、福原敬済容疑者を指名手配するとともに今後、ルパン三世に登場する銭形警部でお馴染みICPO(国際刑事警察機構)を通じて、国際手配の手続きを進める方針とのことです。
日が経つごとに、どんどん被害者数、被害総額は大きくなるばかりの今回の事件ですが、一刻も早い容疑者の身柄確保と、被害者への腕時計返却または賠償がなされることに期待しましょう。
今回の事件および福原敬済容疑者に関しての情報や感想はコメント欄までお願いします。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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