この記事では次の内容についてお伝えしていきます。
【1】バフェットがアップル株を売却した理由
【2】バフェットが語る日本商社への投資と評価
ウォーレン・バフェットがアップル株を売却した理由
5月4日、アメリカネブラスカ州にあるオハマにて、投資の神様である「ウォーレン・バフェット」氏が率いる投資会社「バークシャーハサウェイ」の年次株式総会で、「’24年1月から3月期にアップル株を“13%”程度売却した」という発表が行われました。
これまでアップル株は同社の保有株のうち「4割」を占める保有率だっただけに、市場では「何かが起こっている」と、不安を煽られたような暗雲が立ち込めています。あの投資の神様である、バフェット氏が保有している優良銘柄の大量売却となれば、確かに市場は慌てますよね。
バフェット氏がアップル株を売却した理由としては「アップル社自体の長期展望(成長)が問題ではなく、税金を節約するため(売却益にかかる税率「21%」が上がるとの見方)」と語っています。バフェット氏は今後そのうえで「今後もう少し高い税率で売却するのなら、今年アップル株を多少売ったという事実を皆さんが気にすることはない」とも語っています。
同社が4日(株主総会当日)に発表した1月から3月期の四半期報告書によると、3月末時点の保有時価は1,354億ドル(約20兆円7000億円)と、23年末から「22%」も保有率が減少したことを公表しました。これは、1月から3月期にアップル社の株価が「10.9%下落」していることを考慮すると、同期において「13%程度売却した計算」となる予想です。
同社が昨年10月から12月期にもアップル社の株を1%あまり売却していた際は、株高景気のための売却による「利益確定」の動きとみられていました。
ウォーレン・バフェットが語る日本商社への投資と評価
バフェット氏は、日本の総合商社への投資についても同日の年次株主樹総会で語っています。
‘24年2月に公表されたニューヨーク時事によると、バフェット氏は日本の五大商社の株式保有比率が、バークシャーハサウェイにおいて9%に達したとされていました。’23年6月に開示した時点での保有比率は7~8%台だったことから、日本の商社株を買い増している「強気の姿勢」を市場関係者は見て取れたわけです。
そして今回の総会で、バフェット氏は日本の総合商社への投資について「非常に満足している」と改めて結果を強調し、食品からエネルギーまで幅広い事業を手掛ける日本の総合商社を評価しました。
- 三菱商事<8058>
- 三井物産>8031>
- 伊藤忠<8001>
- 住友商事<8053>
- 丸紅<8002>
同社は、今年2月時点で5大商社株については「長期保有」の意思を明確にしつつ、保有比率をさらに「9.9%」まで引き上げる可能性があることを語っていただけに、バフェット氏は引き続き日本の総合商社株について「投資を継続」するという意思は固いことを市場に示した形になります。
ここからはあくまでもわたし個人の主観ですが、もしもこれが「米売り」の「日本買い」ということに繋がれば、大きな市場の混乱を招く恐れがありましたから、今回のアップル株売却がそのような流れによるものではないということがわかって、一先ずは安心した方も多いのではないでしょうか。
バフェットがアップル株を売却した理由!語った日本商社への投資と評価!
今回は、以下の内容についてお伝えしてきました。
【1】バフェットがアップル株を売却した理由
【2】バフェットが語る日本商社への投資と評価
いまでは、世界中の株式市場や関係者たちが「バフェット氏の一挙手一投足」に注目しています。そのバフェット氏が「大量保有」や「大量売却」を示したとき、市場は良くも悪くも大荒れする可能性が出てきますから、引き続き「先見の明」を持つバフェット氏の動きには注目していきましょう。
とくに怖いのは、なにか含みをもたせつつも明確に「意図を示さない」ときのように感じます。わたしたち日本人に米国から最新情報が届くまで時差があるので、米国株の取引きについては十分な検討と、慎重な取引の姿勢が必要と言えますね。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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