この記事では次の内容についてお伝えしていきます。
- イマネ・ケリフの略歴とボクシング人生
- パリ五輪騒動の経緯
イマネ・ケリフの略歴とボクシングとの出会い
🥊女子ボクシング
— かぼちゃ🎃 (@1031pumpkin) August 1, 2024
注目されてるイマネ・ケリフ選手って東京オリンピックにも出場してて、準決勝でケリーアン・ハリントン選手に負けてるんですが…#今さらジロー https://t.co/tfBEbvlynO pic.twitter.com/ITpTEfAOjM
パリ五輪の女子ボクシングの話題のイマネ・ケリフさあ
— KG anti-techno.tokyo (@Ibane_7) August 2, 2024
東京五輪にも出てて、フツーの女子に負けてるよ。
ケリフに対して、棄権して泣き崩れる人もいれば、闘って勝つ人もいる。
強い者が勝つ。それでいいんじゃねえかな。 pic.twitter.com/kfHhjDKbcv
アルジェリア代表として、2024年夏のパリ五輪選手に選ばれた女子プロボクサー、イマネ・ケリフ選手(25歳)のボクシングとの出会いと略歴についてご紹介して行きます。
イマネ・ケリフのプロフィール
- 名前:イマネ・ケリフ(Imane Khelif)
- 年齢:25歳(1999年5月2日)
- 身長:178cm
- 体重:66kg
- 国籍:アルジェリア
- 職業:プロボクサー
ボクシングとの出会いと父親からの反対
イマネ・ケリフ選手は、幼少期からサッカーをしていたそうで、16歳の時にはアルジェリア西部のティアレットという村で優秀な成績を収めたこともあるそうなんです。
すでにこの頃から、スポーツ選手としての高いフィジカルやセンスが備わっていたのかもしれません。
そしてイマネ・ケリフ選手の運命を変えたのは、イマネ選手が16歳の時、2016年のリオ五輪でボクシング観戦したことがきっかけとなり、すっかりボクシングに魅了されてしまいます。
イマネ選手は見るだけでなく、自分自身がボクシングをやってみたいという衝動に駆られるようになるのですが、父親からは女性がボクシングをすることを認めてもらえませんでした。
イマネ・ケリフ選手は生まれてからずっと女性として育てられて来ています。トランスジェンダーという噂もありますが、イマネ選手に男性的特徴が見受けられるのは、性分化疾患によるものであると判明しています。
詳しくは「イマネ・ケリフの性別は女性か男性か判明!パリ五輪に出場できた理由!」の記事をご覧ください。
そこで、イマネ選手は父親には頼らず独断でボクシングを習うためジムに通う決意をします。
しかし、イマネ・ケリフ選手がボクシングをするには、毎週10km離れた隣の村の練習場まで通う必要があり、移動手段であるバスの交通費も必要でした。父親からボクシングを反対されたいたこともあり、交通費を稼ぐためにリサイクル用品の鉄くずなどを売る仕事をはじめることになります。
こうして、後のアルジェリアを代表する女性ボクサーが誕生することになりました。
まだ高校生くらいの年齢でありながら、相当な覚悟を持って、自らお金を稼いで、例え遠くてもボクシングをやりたかったという思いが伝わってきますね。
イマネ・ケリフの略歴
Here’s the first round of the Kellie Harrington vs Imane Khelif fight from the Tokyo 2020 Olympics, which Harrington won. No false allegations were made then by disingenuous transphobic bigots.
— Mauricio Schneider (@MauRSchneider) August 1, 2024
Full fight starts at 1:47:00 https://t.co/Ae6TSk2W8i https://t.co/9mKqqfk6jY pic.twitter.com/8S1pSwCFdc
2018年、遂にイマネ・ケリフ選手は19歳の時に、ニューデリーで開催された「世界選手権」に出場しますが、カリーナ・イブラギモワ選手に1回線で敗退し17位で終わっています。
その後も、2019年にロシアで開催された世界選手権でアルジェリア代表として出場しますが、1回戦で敗退して33位という結果になります。
このようにここまでの十代後半では、戦績の振るわなかったイマネ・ケリフ選手ですが、次第にその頭角を現すようになっていきます。
2021年には東京オリンピックに出場して準々決勝まで進出するも、ケリーアン・ハリント選手に敗北しています。
2022年には「IBA女子世界ボクシング選手権」に出場し、チェルシー・ヘイネンを破って、決勝に進出するというアルジェリア人女性では初となる快挙を達成したのです。結果は残念ながら、決勝戦でエイミー・ブロードハースト選手に敗れてしまうものの、見事に過去最高の戦績となる「準優勝」という功績を挙げることになります。
2023年3月、イマネ・ケリフ選手は再びIBA女子世界ボクシング選手権に出場して、この時も決勝戦へと進出することになります。が、ここで大きな問題が発覚してしまうことになります・・・
イマネ・ケリフの性別問題
国際ボクシング協会(IBA)主催の昨年世界選手権でDNA検査を実施。ウマル・クレムリョフ会長は「彼らはXY染色体を持っていることが証明されたため、除外された」
— 高橋 (@monsieur55) July 31, 2024
心は自由 性別は体で
五輪ボクシング女子に性別検査不合格の2人が出場 「信じられない」 https://t.co/XYk281v9lx
イマネ・ケリフ選手は、世界選手権の試合開始直前に「女性」としての適性検査にひっかかり、試合出場資格をはく奪、実質的に失格となってしまったのです・・・・。
この時、ロシア国営のタス通信によるとIBAのウマル・クレムリョフ会長は「DNA検査の結果、XY染色体(男性染色体)を持っていることが判明したため、試合から除外された」と説明しています。
要するに、IBAはイマネ・ケリフ選手を「女性ではなく男性として扱った」ということになります。そのため、女性枠で出場していたイマネ・ケリフ選手は失格という措置を取られたんですね。
IBAでは、性別に対する厳しい検査があるようで、そこで引っかかるとNGとなるようなのですが、ならなぜ前年(2022年)は引っかからなかったのか、一つの疑問が残ってしまうんですよね・・。
- DNA検査でXY染色体(男性遺伝子)を持っていることが証明された
- 体内のテストステロン値(性ホルモン)が高いことが証明された
※テストステロン分泌量・・・20代男性標準値 8.5pg/ml以下、20代女性標準値 2.7pg/ml以下
その一方で、イマネ・ケリフ選手は、2024年7月開催のパリオリンピックに出場することを、IBA世界選手権とは異なる審査と条件を適用する国際オリンピック委員会(IOC)の承認によって認められることとなり、アルジェリア代表の女性ボクサーとしてパリ五輪に出場することになります。
- 2020年:東京オリンピック出場
- 2022年:世界選手権 ライトウェルター級で銀メダル
- 2022年:アフリカ選手権 マプト ライトウェルター級で金メダル
- 2022年:地中海競技大会 オラン ライトウェルター級で金メダル
- 2024年:ユニセフ大使に就任
- 2024年:パリ五輪女子66kg級ボクシングに出場
イマネ・ケリフがボクサーとして出場したパリ五輪騒動の経緯
【パリ五輪】性別騒動の女子ボクサーが開始46秒で勝利、対戦相手が棄権https://t.co/0keC1OJtay
— ライブドアニュース (@livedoornews) August 1, 2024
昨年の世界選手権で性別適格性検査に不合格となったイマネ・ケリフ(アルジェリア)とアンジェラ・カリニ(イタリア)が対戦。序盤から強打を浴びたカリニは棄権を選択し、怒りの声も上げていた。 pic.twitter.com/0hbD0R4yXA
トランスジェンダーは女性ではいのでは?
— YURI 🇯🇵 (@yurisnsx) August 1, 2024
そりゃ棄権の相手は激怒するよな
性別騒動女子ボクサー、イマネ・ケリフがアンジェラ・カリニに五輪初戦46秒で勝利
国際ボクシング協会のDNA検査で性別適格性検査不合格だった選手に対し男性ホルモンの値が高くXY染色体があるのにIOCがオリンピック参加許可 pic.twitter.com/gBGqppM3MV
続いてここでは、パリ五輪開催中のいま、アルジェリア代表の女性ボクサーとして出場している、イマネ・ケリフ選手に対する「性別騒動」についてお伝えしていきたいと思います。
騒動の発端は、パリ五輪の女子ボクシングに、XY染色体(男性染色体)を持つ、イマネ・ケリフ選手が出場し、相手女性選手に勝利したことからイマネ・ケリフ選手の「性別騒動」が話題となります。
パリ五輪、1日にはボクシング女子66キロ級2回戦が行われ、イマネ・ケリフ(アルジェリア)がアンジェラ・カリニ(イタリア)に勝利した。開始46秒でカリニが棄権、ケリフは昨年の世界選手権で性別適格性検査に不合格となり、出場権を剥奪された過去が、五輪出場は認められた。pic.twitter.com/hrbvQ1fi7v
— フィフィ (@FIFI_Egypt) August 1, 2024
2024年8月1日、パリオリンピックボクシング女子66kg級の2回戦で、イマネ・ケリフ選手(アルジェリア)は対戦相手であるアンジェラ・カリーニ選手(イタリア)に勝利します。試合内容としては、開始わずか46秒という短時間でアンジェラ・カリーニ選手が「棄権」するというものでした。試合終了後のカリーニ選手ですが、苛立ち明らかにしており、握手する素振りなども一切ないことが映像からもわかりますよね。
SHOCKING NEWS 🚨 Olympics allowed a biological man, Imane Khelif, to fight as a woman in Paris.
— Times Algebra (@TimesAlgebraIND) August 1, 2024
Imane allegedly broke the nose of Female Italian Boxer Angela Carini.
Entire World in SH0CK ⚡
Italian Boxer abandoned the battle within 46 seconds after receiving two huge punches… pic.twitter.com/WC7ooxxZC3
XY染色体を持っているということは、遺伝子学的には一般的な男性ということになるのですが、イマネ・ケリフ選手はパリオリンピックの公式プロフィールでは「女性」として出場しており、過去すべての公式試合も女性ボクサーとして登録・出場しています。
実際に試合映像で二人の体格を見比べて見ても、たしかにひとまわりほど対格差があるように感じるのと、パッと見たら「男性VS女性」という絵面にも見えなくもないのではないでしょうか。
また、対戦相手であるアンジェラ・カリーニ選手のコーチは試合前に、アンジェラ選手に「お願いだから戦わないで。相手は男だ。あなたにとって危険だ」と試合を棄権するよう説得していたそうです。
すでにお伝えしたように、イマネ・ケリフ選手は昨年の世界選手権でIBA(国際ボクシング協会)から性別適格性検査に不合格となり不出場の措置となっていました。
これらのことから、イマネ・ケリフ選手の性別は「女性」ではなく「男性」であって、トランスジェンダーなのではないかという疑惑が世界中を駆け巡ったというのが騒動の経緯になります。
🥊アンジェラ・カリニ選手、亡き父のためにメダルを獲得する夢が、トランス女性イマネ・ケリフ選手に殴られて46秒で打ち砕かれて泣いています😭
— @chowdhary (@jaat__mangal05) August 2, 2024
IOCは「イマネ・ケリフ選手のパスポートが女性だったから」と説明(性分化疾患DSDとは認めていない)
🌎世界のSNSの反応:女子スポーツは終わった⤵️ https://t.co/9456eMnust
男じゃないか!と世界的に物議のイマネ・ケリフ選手が女子ボクシングの試合に登場… 同選手は昨年、国際ボクシング協会(IBA)のDNA検査で性別適格性検査「不合格」だった選手 しかし国際オリンピック委員会(IOC)が「寛容性」を理由に出場を許可 https://t.co/rPJEgLzlVm
— K&K (@scrolls_k) August 1, 2024
しかし、IOCのマーク・アダムス広報部長は、今回の性別騒動の中心人物となっているイマネ・ケリフ選手を含め「女子カテゴリーに所属する選手は全員、競技参加資格を満たしている」とコメントしていることから、パリ五輪開催側としては合法的にイマネ・ケリフ選手を女性として認定し、扱っているということになりますから、事態がこじれていくわけなんです。
実際のところ、もし仮にイマネ・ケリフ選手が「男性」だとするならば、これまで負けた選手、勝ち取ってきたタイトルなど、すべての「結果」が覆ることになりますからね。加えて言うなら、今回負けてしまったカリーニ選手の勝敗にもキャリアにも大きく影響することになりますから、事は重大なんですね。
【イマネ・ケリフ】略歴とボクシング人生!パリ五輪騒動の経緯を解説!
今回は、以下の内容についてお伝えしてきました。
- イマネ・ケリフの略歴とボクシング人生
- パリ五輪騒動の経緯
はてさて、今回の「ジェンダー騒動」ですが、いったいこれからどのようにだれが鞘に納めてくれるのでしょうか。別の記事でも解説していますが、イマネ・ケリフ選手はいまのところトランスジェンダーなどではなく、先天性の性疾患を患っているということが判明しています。
そのことからも、外見的特徴はもとより生物学的特徴についても一般的な男女という枠では型にはめて考えられないという難儀な課題も残されています。
いずれにせよ、全スポーツ界を代表するオリンピックという由緒ある国際大会ですから、異論や議論をなくすよう適切な判断と審査基準を設けて順守してほしいと思います。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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