2024年秋、日本政府はこれまでわたしたちが使用してきた健康保険証の廃止を決定しました。
健康保険証の廃止によって何がどうなってしまうのか、廃止されたら代わりに何をどのようにして使用していくのかわからなくて不安な人も多いかと思います。
そこでこの記事では次のことをお伝えしています。
- 健康保険証が廃止決定してどうなるのか
- 健康保険証が廃止されたら代わりはどうなるのか
健康保険証が廃止決定してどうなるのか
東京土建一般労働組合集会360人
— さくら (@tansuikabutu000) April 25, 2024
【健康保険証廃止はダメ・絶対!】
『経済界が推奨していることに金権政策のにおいがする』
『先輩たちのたたかいでつくった建設国保・健康保険証は仲間の命の綱であり、絶対になくさせない』#保険証廃止反対 @kishida230 @konotarogomame pic.twitter.com/zT7TknAeBx
それではさっそく、いまわたしたちが日常的に使用している使い慣れた健康保険証が廃止されるとどうなるのかについて、いくつかの項目に分けて解説していきます。
健康保険証が廃止される理由
健康保険証の廃止は、行政のデジタル化推進と、医療サービスの効率化を目的としています。マイナ保険証への一本化により、行政コストの削減やデータ管理のセキュリティ強化が期待されます。さらに、これにより医療制度全体の透明性が向上し、利用者の利便性が大幅に改善されるということが、政府側の主な理由であり主張となります。
健康保険証の廃止による影響
健康保険証の廃止により、国民はマイナ保険証を使って医療サービスにアクセスすることになります。この変更がもたらす主な影響には、保険証としての機能をマイナ保険証に一本化することで、医療の手続きが簡略化され、保険証の紛失や盗難のリスクが減少する点があります。また、デジタル化により医療情報の迅速なアクセスが可能になり、緊急時の対応が向上します。
健康保険の廃止による影響(利用者の視点からの懸念)
健康保険証の廃止が進む中で、民間からはいくつかの懸念が表明されています。主な懸念点は以下の通りです。
- プライバシーとセキュリティ:マイナ保険証には個人の詳細な情報が含まれており、これが一元化されることによるプライバシー侵害や情報漏洩のリスクが心配されています。特に、医療情報は極めて個人的なものであり、その取扱いに対する信頼が完全には築けていない状況です。
- アクセスの問題:全国民がマイナ保険証を持っているわけではなく、特に高齢者やテクノロジーに疎い人々が新システムへの適応に困難を感じています。健康保険証が廃止されると、これらの人々が医療サービスを受ける際に不便を感じる可能性があります。
- 移行の混乱:健康保険証からマイナ保険証への移行過程での混乱が懸念されています。特に初期段階でのシステムエラーや手続きの遅延が、必要な医療を受けることを困難にする可能性があると指摘されています。
健康保険証廃止のプロセス
健康保険証の廃止に向けたプロセスは、消費者側と政府側の両面から細かく段階を踏んで実施されています。以下にその詳細をまとめました。
健康保険証の廃止はいつ頃なのか
2024年秋ごろを予定(すべての国民にマイナ保険証の原本と機能移行が実施される前提)。
- 2024年7月:全国の市区町村役場でマイナ保険証への切り替えサポート窓口を設置。
- 2024年9月:オンラインでのマイナ保険証申請を開始。
- 2024年10月1日:健康保険証の機能をマイナ保険証へ正式に移行。
消費者側の手続き
- マイナ保険証申請
2024年9月から、全国民はオンラインまたは最寄りの市区町村役場でマイナ保険証を申請します。 - カードの受取と登録
マイナ保険証が郵送された後、受け取り次第、最寄りの役場で医療情報の登録を行います。
政府側の手続き
- 情報提供とサポート
政府は詳細な申請ガイドとFAQを公式ウェブサイト上で提供し、申請プロセスを支援します。 - インフラ整備
全国の医療機関におけるマイナ保険証読取りシステムの更新作業を2024年8月末までに完了予定。
政府は健康保険証の機能をマイナンバーカードに統合する計画を進行中です。この統合により、マイナンバーカードが個人識別だけでなく健康保険証としての役割も担うことになります。
具体的には、マイナンバーカードに健康保険の情報がデジタル形式で追加され、医療機関を受診する際にはこのカードを提示して保険適用の手続きを行います。医療機関ではカードから直接保険情報を読み取り、診療費の計算や請求処理が可能になります。
政府はこの移行をスムーズに進めるために移行期間を設け、段階的に従来の健康保険証からマイナンバーカードへの完全移行を目指しています。この移行が完了すれば、いわゆる「マイナ保険証(マイナンバーカード×健康保険証)」ができあがるというわけです。
健康保険証が廃止されたら代わりはマイナ保険証しかないのか
作ったら負け
— macaron (@fraisst) April 18, 2024
武見敬三厚生労働相
「マイナ保険証」の利用率に関係なく
12月に現行の健康保険証を廃止
マイナ保険証に一本化すると述べた
★廃止後も最長1年間は
現行の健康保険証を使える★猶予期間があり
マイナ保険証を所有していない人には
「資格確認書」が発行されるhttps://t.co/NDJzbnjP99 pic.twitter.com/Vt3SPRKAdk
続いては、健康保険証が廃止されたら「マイナ保険証」しかその代わりとして利用できないのかについて解説していきます。
まずは、健康保険証の廃止に伴い、その代わりとしてマイナ保険証の使用が推進されていますが、これが唯一の選択肢かどうかについては様々な視点から考慮する必要があります。
現状、マイナ保険証はマイナンバーカードに健康保険の機能を統合する形で提供される予定です。これにより、カード一枚で身元確認や健康保険証としての機能を利用できるようになります。しかし、マイナンバーカードの普及率や、全ての市民がアクセスできる環境が整っているかは、この移行を進める上で重要なポイントです。特に高齢者や技術に不慣れな人々にとっては、新システムへの適応が難しい場合があります。
政府はこれらの問題に対処するために、さまざまなサポートやメカニズムを導入し、教育プログラムや情報提供キャンペーンを実施しています。加えて、他の代替手段として、電子証明やオンライン認証システムの導入も進められていますが、これらはまだ開発途中であり、マイナ保険証の実用性を完全に置き換えるものではありません。
この段階で、マイナ保険証は最も実装が進んでいる代替手段であると言えますが、今後さらに多様な選択肢が検討される可能性があります。これには、さらなる技術革新や政策の進化が必要であり、市民の意見も重要な要素となります。
結論として、現時点では政府は「マイナ保険証が健康保険証に代わる唯一の代替候補である」とは言及しておらず、いまのところそれ以外の選択肢についても必要性があれば検討する方針のようです。
健康保険証が廃止決定!代わりはマイナ保険証だけなのか解説!
今回は、以下の内容について解説してきました。
- 健康保険証が廃止決定してどうなるのか
- 健康保険証が廃止されたら代わりはどうなるのか
デジタル化が進む一方で、個人情報などの情報漏洩やデータの引継ぎ不完全など、政府でさえ失態や失敗を犯している現状で、国民全員理解と賛同を得るのは難しいでしょう。
SNSでは、世論として多くの国民が「健康保険証の廃止に反対」という姿勢を見せていますが、しかし、半ば強制的に政府都合で進められている状況は否めません。適切かつ、理にかなった健康保険証の機能移行が行われて、真に国民にとっての「利益」となることを期待します。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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